腹筋運動では腹筋は割れない

 

１．筋トレの常識

筋トレに関しては今まで（自分の中で）常識だと思っていたことが、反論が出されその常識がひっくり返されるということがしばしば起きます。

というか筋トレも常に進化しているということなんでしょう。

腹筋のメニューに「レッグレイズ」というのがあります。

床に仰向けに寝転んで両足を真上に上げた状態から下に足を伸ばしたままおろしていき、床につく寸前で止める、また足を真上に上げる、を繰り返すトレーニングです。

腹筋の中でも特に下側に効くトレーニングなんですね。

腹筋を鍛えても下腹だけはプクッと出ているというケースの場合、下腹に効果のある腹筋運動ということでレッグレイズを一生懸命やる、ということは多いと思います。

ただこのレッグレイズは腰への負担が大きいので場合によっては腰を痛める原因になるということで、トレーニングメニューには取り入れないほうがいいですよ、という意見のトレーナーもいるんです。

確かに足を床につく寸前まで下げていった際に、腰が床からちょっと浮くような感触があります。

要は腰が反った状態になるわけですね。

この結果、腰に負担がかかり腰を痛める要因になるということのようです。

２．エキセントリック収縮

ただぎりぎりの状態で腹筋で耐えているので腹筋自体には効いているのは間違いないようなんですが、こういうのを「エキセントリック収縮」と言います。

簡単に言うと筋肉を収縮ではなく反対に伸ばす際に力を発揮する運動のことなんです。

腹筋のクランチは収縮、このレッグレイズは逆に伸ばしているのでエキセントリック収縮ということになります。

で、収縮においては筋肉痛は起きないのにエキセントリック収縮では筋肉痛が起きるらしいんですね。

筋肉痛のメカニズムは完全には解明されていないようですが、エキセントリック収縮で筋肉痛が起きるのなら、より積極的にエキセントリック収縮を起こし、筋肉痛を引き起こすことで筋肥大させようという考えも一方にはあるらしいです。

３．腹筋運動は一生懸命やらない

しかしシックスパックを作るために腹筋運動を一生懸命やるというのは効率的ではないんですね。

腹筋は元々割れていてその上を脂肪が覆っているだけなので、脂肪を減らせば元々ある腹筋は浮かび上がって来ます。

腹筋運動を一生懸命やるよりは、いかに腹筋を覆っている脂肪を減らすか、がポイントです。

腹筋運動については効率的で怪我しないメニューを選び、そして、より重要なことは全身運動により基礎代謝の向上を図り、食事コントロールを適正に行う、ということになるでしょうね。

ただこの食事コントロールというのがそうそう簡単ではない、そこまで意志が強くない、なのでいかに日々工夫するか、という点が最大の課題なんだろうと思います。

まあ自分なんかは「あーでもない、こーでもない」と日々、悩みながら筋トレをこなすこと自体、ある意味楽しいのだろうな・・・と前向きに考えていますけど。。。